新川崎むらせ内科循環器内科

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風邪と抗生剤の話


だんだん暖かくなってきており、風邪をひく方も少なくなってきました。
しかし日々の寒暖差から風邪をひく方もおり、高熱を出された場合、
検査してみると、インフルエンザが陽性となる方が、この時期にもいらっしゃいます。
当院でも4月の開院以降、若干名インフルエンザを確認しております。
感冒症状を認める方はお早めに受診することをおすすめします。
そしてインフルエンザの薬も日々進歩しており、
今年3月には1回だけの内服で治療することができる内服薬も新規に発売しております。

さて、本題となりますが、風邪症状で受診される方の中には、
抗生剤を希望される患者様がいらっしゃいます。
抗生剤は細菌感染に対して使用するものです。
風邪などの原因の9割程度はウイルス感染と言われており、抗生剤は治療に無意味です。
安易に抗生剤を内服すると、抗生剤の効かない耐性菌出現の原因にもなりますから、
現在の日本感染症学会の呼吸器感染症治療ガイドラインでも推奨されておりません。

これからの時代は抗生剤の適正使用が重要です。
そうでないと多剤耐性菌が蔓延し、高齢者に感染すると、致命的となることがあります。
風邪の診断で抗生剤をすぐに処方する医者は、考え方を改めなくてはいけませんし、
世の中の「風邪をひいたらすぐ抗生剤を飲もう」という風潮も変えていかなくてはいけません。
もちろん細菌感染が原因の、肺炎や急性扁桃炎などには抗生剤をしっかりと使用しなくてはいけませんけどね。
当院では抗生剤適正使用を含め、感染症治療に力をいれて取り組んでおります。

風邪症状を認めた際はいつでもご来院ください。

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